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レーザの基礎から学ぶ

レーザとは

レーザは『LASER』と書きます。
その語源は“誘導放出による光の増幅”という意味の英語の頭文字を並べたものです。
Light Amplification by Stimulated Emission of Radiation』=LASERと名付けられました。
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レーザの特長

レーザと普通の光との違いは
普通のランプの光とはこんなところが違います。
指向性に優れている …  レーザから発せられた光ビームは、ほとんど広がることなくまっすぐに進みます。 これに対し、ふつうのランプからは四方八方に広がる光が発せられます。
単色性に優れている …  レーザは純粋な一つの色(波長、周波数)の光です。
これに対し、ふつうのランプからは複数の色が混じりあった光が発せられます。
干渉性に優れている …  レーザは、光の位相(波の山と谷)が時間的に揃っているため、干渉性が
良く(可干渉性)、この波を合成することにより振幅の大きい(出力の大きい)波を得ることができます。
  指向性(直進性) 単色性 可干渉性(コヒーレンス)
通常光 レーザの基礎から学ぶ レーザの基礎から学ぶ レーザの基礎から学ぶ
レーザ光 レーザの基礎から学ぶ レーザの基礎から学ぶ レーザの基礎から学ぶ
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レーザの種類

レーザの種類
レーザは大別すると、固体・気体・液体の3つに分かれます
YAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)
汎用マーキング用途
シリコンウエハへのソフトマーキング用途
微細加工向き
LCDの印字、リぺア加工、VIAホール加工などの
 超微細加工用途
液晶リぺア加工…コーティングパターンをカットして修復する工程 VIAホール加工…プリント基板の穴加工
小文字マーキング用途
YVO4(イットリウム・バナデイト) 高いQスイッチ周波数で高いピークパワー。エネルギー変換効率が良い
半導体レーザ(GaAs、GaAlAs、GaInAs)
加工機、マーキング用途、レーザメス
微細加工向き
測定器用途(形状測定など)
最も多く出回っているレーザ。出力が低く形状測定などに使用。
半導体露光装置、眼医
不活性ガスとハロゲンガスを混合して、その気体中で放電する。比較的簡単な構造で強力な紫外線レーザを作ることが出来る。究極の紫外レーザ(DUV)で、吸収率が高く、眼医療では水晶体を加工(蒸発)させ、網膜に焦点を合わせる矯正に使われる。
理化学用用途
色々な色を出すことができ、主にバイオ関係など研究所で使用される。
理化学用用途
レーザー光により励起された色素は、蛍光を発する。
 
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CO2レーザ

CO2レーザは、主に加工機やマーキング用途で使用されます。
レーザ波長は、10.6μmの赤外光で目では見えません。また、発振管内にはCO2ガス以外に、N2(窒素)やHe(ヘリウム)が規定量配合され、完全密閉状態で封入されています。これを「封じ切りタイプ」と言います。
N2はCO2のエネルギー順位を上げ、Heは逆に安定状態に下げる役割をします。
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YAGレーザ(Nd:YAG)

YAGレーザは、汎用マーキング用途で使用され、樹脂材を始め金属材へのマーキングやトリミングなどの加工用途で使用されます。
レーザ波長は、1064nmの近赤外光で目では見えません。
YAGとは
Y(イットリウム)・A(アルミニウム)・G(ガーネット)と言われる結晶構造をもつ固体で、この結晶にNd(ネオジウムイオン) と言われる発光素子をドーピングし、結晶のサイドから光(ランプやLD)を当てることで励起状態にします。
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YVO4レーザ(Nd:YVO4)

YVO4レーザは、より小さい文字や加工などの精細マーキング用途で使用されます。レーザ波長は、YAGと同じ1064nmの近赤外光で目では見えません。
YVO4とは
Y(イットリウム)V(バナジウム)O4(オキサイド)または、Y(イットリウム)VO4(バナデート)と言われる結晶構造をもつ 固体で、この結晶にNd(ネオジウムイオン)と言われる発光素子をドーピングし、結晶のエンドから集光したLD光を当てることで励起状態にします。
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波長比較

レーザの基礎から学ぶ
産業用のレーザマーキング機器には、YAG(ヤグ)・YVO4(ワイ・ブイ・オー・フォー)レーザマーカとCO2レーザマーカ の2種が使われ、その違いはレーザ光の波長にあります。
YAG・YVO4レーザの波長→1064nm
CO2レーザの波長→10.6μm
YAG・YVO4レーザはCO2に比べ波長が1/10短いため、金属表面でのレーザ光の反射率が低く、エネルギー損失が抑えられ、金属への加工がしやすくなります。 また、CO2レーザはYAG・YVO4レーザに比べ波長が10倍長いため、ガラスなどにも吸収されやすく透明体への印字に適しています。ただし、実際に波長の違いだけでなくレーザ機器のパワーの違いによっても印字の仕上がりは異なりますので、考え方の参考にしてください。
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レーザの発振原理

レーザ光が発振するまでの原理について説明します。
(1)吸収
外部から光が入射すると、原子中の電子は光を吸収し、一番低いエネルギー状態=基底状態からより 高いエネルギー状態になります。エネルギーが高まると電子は通常の軌道から外側の軌道に移ります。 このエネルギーが高まっている状態を『励起』といいます。
原子の状態 電子の状態
レーザの基礎から学ぶ レーザの基礎から学ぶ
(2)自然放出
励起された電子は、吸収したエネルギー量に応じて、エネルギー準位が上がります。エネルギーを高め られた電子は、ある緩和時間が経過すると安定しようとしてエネルギーを放出し、低いエネルギー状態 に戻ろうとします。この時、放出したエネルギーと同じエネルギーの光が放出されます。
この現象を『自然放出』といいます。
原子の状態 電子の状態
レーザの基礎から学ぶ レーザの基礎から学ぶ
(3)誘導放出
例えば、下図のように高いエネルギー状態にある電子が存在し、この電子が持つエネルギーと同じエネルギーの光が入射してくると、エネルギー・位相・進行方向が全く同じ光を放出します。つまり、入射時に1つだった光が出射時は2つになる現象が発生します。これを『誘導放出』といいます。
誘導放出された光は、エネルギー・位相・進行方向が揃っていますので、多くの光を誘導放出させること ができればこの3つの要素が揃った強い光を創り出すことができます。レーザ光は、この誘導放出とい う現象を利用して入射光を増幅することで創り出されています。そのため、(1)単色性(すべての光のエネルギーが等しい)、(2)コヒーレンス(位相が揃っている)、(3)高指向性(進行方向が揃っている)という特徴を持っています。
原子の状態 電子の状態
レーザの基礎から学ぶ レーザの基礎から学ぶ
(4)反転分布状態
レーザ光を誘導放出を用いて発振させるには、高エネルギー状態の電子の密度を低エネルギー状態の電子密度よりも圧倒的に高める必要があります=『反転分布状態』。つまり、吸収される光よりも誘導放出される光の数を上回らせることで、初めて効果的にレーザ光を創り出すことが可能になるわけです。
電子の反転分布状態  
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(5)レーザ発振
反転分布状態の時に1つの電子が光を自然放出すると、その光によって別の電子から光が誘導放出され光の数が連鎖的に増え、強い光が創り出されます。これがレーザ発振のしくみです。
電子の反転分布状態
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レーザ発振管の構造

レーザの3要素
全てのレーザ発振管は、次の3要素から構成されます。
(1) レーザ媒体
(2) 励起源
(3) 増幅器
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